そもそも「振袖」とはどういうものをさすのでしょうか。振袖の種類と習わしについて紹介します。
成人式では「大振袖(本振袖)」「中振袖」が一般的。本振袖は袖丈114~125cmと一番長く、中振袖は袖丈が足首より少し上くらいまでの大体100cm前後。
大・中ときたら小もあり、「小袖振(二尺袖)」と呼ばれる振袖が。こちらは卒業式の袴で見られるタイプです。長さは大体76cm前後で、振袖の中では一番袖が短くなります。
この中でも最も格式が高いのが大振袖であり、結婚式のお色直し用の衣裳としても着用されます。
その次に格式が高いのが中振袖。卒業式の袴と合わせて着用することもあります。
そして、袴とは別に卒業式の定番スタイルとなっている軽くて動きやすい小袖振は、和服の社交着として観劇やお茶会、パーティーなどで着用されています。
振袖といっても3つの種類があり、それぞれ礼装としての立ち位置が異なります。振袖を着用するシーンに合わせて、この3つのランクを意識して選ぶといいですね。
振袖は未婚女性だけが着用できる礼服と言われています。この仕来りにはいくつかの諸説があり、江戸時代では愛情表現の一つに振袖の袖を振っていたとか(結婚すればその必要はなし)、袖を振る事が厄払いになるといった話が広く知られています。
振袖は若い子が着用するイメージが強くあるので、次第に着づらくなってきてしまう人も少なくありません。最近の傾向としては、派手すぎない振袖であれば「30代前半までOK」といった感じになっているようです。
逆に20代前半などで結婚してしまった女性では、まだ振袖が着たいといった願望を持つ人も。基本的にはNGですが、和服の社交着としてフランクなシーンで着るのであれば大丈夫ではないでしょうか。ただ、格式を重んじる結婚式や披露宴などでは基本的にNGです。